今日はシェフが修行していた頃のことを書きます No.2


1年くらい経ってやっと包丁を使う仕事をさせてもらえるようになりました。



給料が1ケタ代だったので包丁も買えませんでした。
先輩のおさがりの、下の部分がかけた包丁でもうれしかったのです。


そんなある日、車で2時間くらいの場所にある同じチェーンのホテルへヘルプで行くように言われ、親方に連れられて軽い気持ちで行きました。



ドライブ気分で車に乗せられ外の景色を楽しんでいました。



着いて厨房へ行くと、江戸っ子のようなしゃべり方の料理長と、すごく恐い先輩と、うそのように優しい先輩の3人がバタバタと忙しそうにしていました。


シェフを連れて来た親方はなんと、「1週間くらいしたら迎えに来る。」と言い残し、帰ってしまいました。

その日に帰れると思っていたシェフは当然着替えも何も持たず、包丁だけしか持ってきていませんでした・・・




つづく